心の絵筆
                                           2006/9/13

 庭のイチョウが、実を落とし出しました。  (例年は秋の彼岸頃です)
 今年は5月から雨は降るのですが、門掃き雨か豪雨のどちらかで、土に染み込む
 量が少ないく、水不足を訴えておりました。
 8月に入ると、もう毎日のように葉を落とします。  人間より敏感ですよ!
  (桜は夏には毎日のように葉を落としますが、イチョウは11月中旬までは葉を落としません)

 

 今年、イチョウの花を見つけました。  感動です!
 イチョウの花
(雌花)は、4月中旬突如枝に蕾ができ、蕾が割れると葉が出てきます。
 その葉の付け根に付いていました。葉が直ぐに大きくなるので花を見ることは少なく
 今年はじめて見つけました。
 大きくなると、2~3cm 位になりますが、5月上旬には落ちてしまいます。


 


 イチョウは、1億5000年あまり前
(恐竜が生息していた頃)の植物です。
 昔は、17属のイチョウが生息していたようですが、現在は中国にただ1種
 生き延びたものが、平安時代に日本に伝えられたと言われています。
 
 イチョウの大木を、寺院や神社でよく見かけますが、何故植えられて
 いるのでしょうね。
 夏に落ちる葉は燃えますが、紅葉してからの落ち葉は燃えません。
 当然、枝に付いている緑の葉は燃えません。
 イチョウは、近隣の火災から寺社を守るために植えられているのですよ。
  
(高野山に植えられている、高野槙も防火林の役目をはたしています)
 イチョウは、繊維質が多く燃えませんし、堆肥にもなりにくいですね。 

 では、どの様な場所
(位置)に植えられているのでしょうね。 
 お寺やお宮へお参りをされたらゆっくり見て下さい。
 其処には、地形や気候風土、智慧が見えてきます。
 基本的には、お寺の本堂は南を向いています。
 釣り鐘の撞木
(しゅもく・金をならす棒)は、東から西を撞くように動きます。
 これで、カーナビが無くても方位がわかりますね。

 この様なところにも、生きる智慧がありますよ!

 参考までに
  イチョウの実
(銀杏)は、灰汁(あく)非常に強く、気触れる(かぶれる・
  
肌荒れを起こす) ので、素手では触らないようにして下さい。
  拾った銀杏は、網の袋に入れて、1月ほど土に埋けておくと、果肉が
  取れやすく、甘みも増します。
  銀杏の灰汁で、車の塗装も剥げますから、銀杏が落ちるころは
  イチョウの木の下には、車を置かないようにしましょう


                                         美しき里の一休