心の絵筆
                                                2006/03/01

  漸く、庭の梅が5分咲きになりました。
今年は例年に比べると少し遅れているようです。
先日からの雪の影響でしょうかね? でも、子供達は雪だるまを
作り楽しそうにはしゃぎ廻っています。
昔から「節分が過ぎての雪と、歯の抜けた狼は怖くない」という
ことわざが有りますが、春はもうそこまで来ているようです。

美しき里に伝わる、正月の行事を2つ
 【いでまつり】
  旧正月の11日に、野井戸や田圃の水の入口に笹で作った
  「オリカケ樽」を供え、一年の豊作を祈る行事があります。
  オリカケ樽とは、直径2cm弱の笹竹(メダケ)の両節を
  残して切り、両側の節を底にして水が溜まるよう樽をつくり
  中央を天秤棒の様に削り、樽を担っているような形にします。
  その、樽の部分にお酒を入れ、長さ60cm位の竹に吊します。
  竹の先には、お札「牛王宝印(ゴオウホウイン)」を挟んだものや、
  榊を供えたもの、御幣を翳したもの等があります。
  天の恵みの水を賜り、大地の恵みの米が豊作であるよう
  天地に感謝し、大自然の恵と節理、生命の本質学ぶ
  素晴らしい行事です。

 





   【なれなれ柿の木】 (行事名は不明)
  旧正月の11日にハゼの木(山漆)を箕六弁財天に供え
  一晩中寝ずにご祈祷し、その木で家の柿の木の根元や、
  又(幹から枝が出ているところ)を叩て廻ります。
  叩て廻る時に
   「なれなら柿の木、ならなきゃ正月のほ(薪)にするぞ」
    と言いながらまわります。
  冬の時期、木の皮に潜む虫を追い出し豊作を祈る行事です。

  何れも素晴らしい行事ですが、この頃見かけなくなりました。
  現在の日本は不況を盾に、合理化・経済性が叫ばれていま
  すが、生きる本質をみつめる知恵を身につける事で、ビジネス
  チャンスがみいだせるのではないでしょうか。

                                         美しき里の一休