心の絵筆
2018/02/04
巷ではお葬式のことを色々と報じられていますが、お葬式は亡骸を葬り、仏道
を歩む為、戒を授け剃髪して仏の弟子となり、七・七日(49日)の間、仏の道を
歩んで魂を浄土に往生されることを祈る式です。
江戸時代までは、臨終が近づくと僧侶に読経していただき、僧侶が臨終を看取
りました。
臨終とともに、魂は3匹の鬼により肉体から離れるので速やかに経を称えます。

三匹の鬼
奪精鬼(だっせいき) 精気(生きる力を取り除く)
奪魂鬼(だっこんき) 魂(精神的な魂を取り除く)
縛魄鬼(ばくたくき) 魄(肉体的な魄を取り除く)
亡骸から、精・魄・魄を取り除き、冥界に送られる
死天山
冥界に送られると最初にあるのが、死天山
死天山は高さが800里(1里が凡そ3.93km)もあり、難行苦行して生前の業や
煩悩を除き 7日間かけて辿り着くところが、賽の河原です
生前、四国88ヶ所や・西国33ヶ所の巡礼を行ったり、善行を行い徳を積みは
死して壱合目から登るのではなく、少しでも速やかに死天山を終えられるよう
に願う行です。

喪家では、故人の着て居られた寝間着を襟を北向けにして家の北側に干し、
常にシャクで水を手向けて、初七日の間は乾かないように供養します。
お茶も丼茶碗の様な大きな器で、湯気が立たなくなると縁から庭に溢して常に
熱い お茶を供えます
当然、線香や燈明は切らしません
賽の河原
賽の河原に辿り着くと、とても大きな衣領樹という木が生えていて、木の袂に
奪衣婆と 懸衣翁が居て、亡者は奪衣婆に生前着ていた衣を剥ぎ取られます。
懸衣翁は奪衣婆が剥ぎ取った衣を衣領樹に掛けて生前の業の深さを測られる。

三途の川
冥界と娑婆を分かつ川で、山水瀬・江深淵・有橋渡の三箇所があるから三
途の川と言われます。
初七日の僧侶の読経により、速やかに彼岸へ渡らせていただくのです。
告別式の後に初七日と言って経を称える事がありますが、完骨経で初七日の
経では無い
三途の川の川幅は、400由旬だそうです

真言宗は
初七日の間は不動明王にお導きいただきます
不動明王は、憤怒(怒り)の形相が特徴で、仏敵を排除し、修行者をお護り下さ
います。不動とは、菩提心が揺れ動かないことをあらわし、三毒(貪・瞋・痴)を
払拭くださる仏

美しき里の一休
|